トラベル集会Vol.8 in沖縄 OFFICIAL REPORT

2024年5月24日(金) 雨

スペシャルライブ in桜坂セントラル

 次に友森さんが差した方の顔を見た椎名は、「あ!」という表情で、友森さんに「ファイナルアンサー?」と聞きます。いつもだったら「駆け出しのヒーロー」を出してくると椎名が言うこの方から、この日出てきたのは「ささくれ」でした。「弾いたことない!」と思わず叫ぶムラさん。でも、3人とも素晴らしい演奏で、曲の世界観に没入できました。「いやー、もう、大変!」と叫ぶ椎名。「みんな攻めてるところが違うね。立ち上がって一緒に歌おうとかじゃなくて、聴きたい曲なんだろうね」と言うと、友森さんも「これ、盲点だったな。みんなマニアック」と感心するように言いました。

 ここで趣向を変えて、椎名は友森さんとムラさんに、予想曲ではないなかから1曲ずつ選んでほしいとお願いしました。すると、友森さんは、譜面をランダムにめくる方式で、ムラさんも譜面にしているiPadの曲名を指でランダムにスクロールする方式で選びにかかります。結果、友森さんは「5月27日」。これには「天才ですね」と椎名。「えっ、今日5月27日?」と天然すぎる反応をする友森さんには、会場の全員が「そんなわけないでしょ」と心のなかでツッコんだことでしょう。ムラさんは「いっこずつ」。奇しくも、椎名ソロでありながら、前者には言わずもがなの永谷喬夫が、後者にはZEROという、「他者」が絡んでいる曲です。

 まず先にいったのは「いっこずつ」。このラップの場面は、全員がイカしているのですが、ムラさんの音数少なめのところからのメリハリで聴かせた華麗な指さばきがめちゃくちゃ素敵でした。もちろんサビでは、メンバーも会場もみんなで「♪あーあ」とコーラス。一緒に作っている感満載です。

 「5月27日」が始まる前には、永谷から届くLINEの話にも。ムラさんが「スタンプとか押してくるんですか?」と聞くと、「うん。パグがベロ出してるヤツ」と永谷の日常を垣間見るプチ情報を教えてくれた椎名。3日後がSURFACEのデビュー記念日というこの日に、このソロ楽曲が聴けたのは、なんともお宝なことでした。

 この先も「SURFACEの活動についても楽しみにしていてほしい」と言いつつ、「ただ、当たらんのよ!」と、そろそろ椎名もキレ気味です。「一筋縄ではいかなファンが集まってるから、裏をかいて2曲選んだはずなのに」とぼやく椎名は、ここで男性を差すことに。「パパ、今、目が合いました」という視線の先には、親子3人でよくきている方。なんと、「ルーパーを使って」という条件から入る大胆なリクエストに、椎名は、「えっ、ラーメンにトッピングでワカメ、みたいな感じ?」と笑っちゃってます。出てきたのは「BLACK or BLACK」。「そりゃ言わずもがなでルーパー使いますよ」と友森さん。いやー、Type Aのスタイルでやるには、これは本当に難曲。でも、ビシッと決まるブレイク。ルーパーのボタンを外さない椎名の気迫、指使い。プロの技はすごいです。

 さて、次に友森さんが差した方は「天国で会いましょう」でした。椎名は「<天国で会いましょう>?」と、血相を変えて確認します。そして、「ビンゴ!」と叫びました。そう、友森さんの予想が的中したのです。「なんか通ずるものがあった」と友森さんも本当に嬉しそう。ということで、3人のサインの入った「答案用紙」のフォトカードは、そのリクエスト者にめでたくプレゼントされました。

 「じゃ、ムラも当ててこう」と椎名も勢いづいきます。ムラさんが選んだのは、最年少の女の子。最初のリクエストは「RABBIT-MAN」だったのですが、「それは最後に必ずやるから」ということで、椎名は別曲を促しました。それが運の尽き。なんと出てきたのは「可能性は無きにしも非ず」でした。ムラさんが「なんでそんなに渋いんだろう?」と不思議がると、椎名も、「生まれる前の曲だから、知らないと思ってたのに」と頭を抱え、「覚えといて。あの曲ね、面倒くさい曲なの」と、困り顔で優しく諭しました。とはいえ、「きっとパパとママがいっぱい聴いてたんだろうね」と、ムラさんも優しい表情です。 

 そんなこんなでまずは「天国で会いましょう」から。ルーパーで、椎名お得意のボイパとシェイカーで作ったノリが、ちょっとハネ系な感じでカッコいい。細かくオン/オフしながらのメリハリがまた気持ちいい。みなさんの「♪時代を超えて〜」のコーラスも熱く、いいバージョンでした。続いた「可能性は無きにしも非ず」では、どんな曲か思い出せるように口ベースで雰囲気を伝える椎名。自分の曲とはいえ、100曲もあるレパートリーの一つひとつのサウンドを、すぐに頭のなかで再現できちゃうって、やっぱすごいこと。そして、3人とも難物ほど燃えるタチであることは間違いありません。

 さて、ここで椎名は、休憩がてら沖縄ネタを話し始めました。ソーキそばが好きで、ここまでですでに2杯食べているといいます。そのなかで、スタッフに勧められて食べた生のよもぎがドーンと入ったそばが、めちゃくちゃ苦かったという話も。この日、ライブの後はみなさんは自由行動ということだったので、きっと「よもぎ」を試された方がいたかもしれませんね。翌日のパーティの司会をムラさんがやることも、ここで発表となりました。「司会が終わったら、ムラはすぐ飛行機で帰んなきゃなんないのよ」と椎名が言うと、会場からは「エーッ!」という驚きの声が。「労ってやって」という椎名からのお願いに、みなさん「うんうん」とうなずいていました。そうそう、喉のために最近アメを舐めているという話も。「アメ舐めると声帯の寿命が延びるんだけど、歌った瞬間に飛んでっちゃうことがあるのよ」という話を受けて、「そうそう。シャツのボタンでもハズれたのかなと思ったら、やけにベタベタしてた」と明かした友森さん。「お恥ずかしい」と椎名は消え入りそうな表情でした。

 「バラード2曲くらいいきましょうか」と椎名がみなさんを促すと、友森さんが「自分が思うバラードでいいんだよね。つまり、あんたのバラードで」と返します。椎名はすかさず世良公則さんの真似をしてみせました。リクエストされたのは、バラードとはちょっと違う「僕等の中」でした。これをどう料理するかというところで、「バラードっぽくする?」と一瞬なりかけると、危険を察知したムラさんが、「待って。それ一回許すと、その後そのルールが通っちゃいそうで」と必死で抵抗します。とはいえ、友森さんは一体どうくるのかと、ムラさんはちょっとワクワクしているようにも見えました。「じゃ、いきますか」で始まったのは、企み顔いっぱいの友森さんのメロウなギターでした。「おっと!」という椎名。ムラさんも音数少なくメロウなフレーズで呼応。最終的に素敵なミディアム・スローの「僕等の中」を聴くことができました。

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