トラベル集会Vol.8 in沖縄 OFFICIAL REPORT

5月24日
旅行会初日~スペシャルライブ

 はいさーい! と、いきなり調子よく言ってみたくなるほど、楽しい余韻がいまだに残っている「RABBIT-MAN's トラベル集会Vol.8 in 沖縄旅行〜沖縄で何が起こるかなんて内緒だlV!〜」。副題通り、「沖縄旅行」は今回が4回目でした。ありがたいことに、筆者は1回目からレポーターとして同行させていただいておりますが、実は「えっ、4回目?! もうそんなになるんだっけ?」というのが行く前の正直な感想でした。
 検証のため「沖縄旅行」のヒストリーを辿ってみると、1回目は2012年。その後、2015年、2017年と、なんとなく2、3年ごとの恒例行事となっていました。が、ご存知の通り、2018年にはSURFACEの再始動があり、「次の2年後」だった2019年、椎名はSURFACEとしての久々のアルバム『ON』のリリースやツアーに明け暮れます。そして、そんなタイミングで突如勃発したのが、コロナ禍でした。記憶や感覚が混乱するのも当然ですよね。椎名にも、そしてRABBIT-MAN'sのお一人おひとりにも、そこから今日に至るまで本当にいろいろな困難があったと思います。だからこそ、7年ぶりに催されたこの「沖縄旅行」は、椎名を含めた参加者全員にとっていわば「復活の狼煙」。よし、ここからハッピーな未来に向かうぞ、という、そんなプラスのエネルギーに満ち溢れたものでした。さて、前置きはそのくらいにして、ここからレポートを開始していきましょう。

2024年5月24日(金) 雨

スペシャルライブ in桜坂セントラル

 サイン書きなどの準備作業のため、椎名は前日に前乗り。初日5月24日(金)には、7年前と同じライブ・サポートの友森(昭一)さんとムラ(村原康介)さん、そしてスタッフが、お昼頃沖縄入りしました。ちょうどこの日台風1号が発生。こりゃあやしいなと思っていたら、案の定、到着した途端、沖縄は豪雨でした。「また雨っすよ」と呆れ顔のムラさん。「椎名くんだからね」となぜか笑顔の友森さん。おふたりとも悪態半分ですが、雨男椎名の面目躍如ぶりを喜んでいるよう。欠かせないファミリーですよね。

 そんなおふたりなので、ここで到着後の小ネタをお届けしましょう。ライブハウスに向かう前、腹ごしらえのためソーキそば屋さんに寄ったときのことです。「ああ、優しい味〜」と天国にいるような顔で啜るムラさん。聞けば「キツい現場が続いた」とのこと。すると、スタッフのひとりが「キツい現場? ちなみに椎名さんの現場はどのくらいですか?」と聞くと、「トップです!」とムラさんはなんの迷いもなく答えたのでした。その間友森さんは、「コーレーグースーかけるとうまいよね」とソーキそばにホクホク顔。ただ、それだけでは刺激が足らなかったようで、世界一辛い唐辛子と言われるキャロライナ・リーパーを自分のバッグから当たり前のように取り出し(常時持参しているそう)、嬉しそうにかけるのでした。

 一行は13時前には、本日のライブ会場である「桜坂セントラル」に到着。2015年の「沖縄旅行」から9年ぶりにここに戻ってきたわけです。国際通りからほど近いとても便利な場所にある「桜坂セントラル」は、元キャバレーだっただけあって、フロアの真上にシャンデリアが鎮座ましますレトロなムード。ちょっとした異空間です。友森さんとムラさんは、会場入りするなりすぐにステージに上がり、それぞれ楽器をいじり出しました。お昼時の顔とはすっかり違い、おふたりともすでにモードはミュージシャン。楽器といると、もう百年も前からそこにいたかのようにその場に馴染んでしまうんですよね。当然だけどプロってすごい。

 主役である椎名の到着は、13時45分でした。アロハ風シャツに短パンと黒いナイキのスリッポンという出立ち。すぐにステージに上がり、馴染みのふたりと挨拶をかわすと、椎名も椅子に座ってルーパーの準備を始めました。邪魔にならないタイミングで筆者もご挨拶。まず冗談混じりに、「椎名さん、ちょっと勘弁してくださいよ」と言うと、「雨」のことと悟った椎名は、「いやいや、俺じゃないですよ。昨日着いたとき晴れてましたもん」と、猛然と反論してくるのでした。

 そうこうするうちサウンド・チェックが始まり、そのまま小一時間のリハになだれ込みました。といっても、オール・リクエストなので、どの曲をやっても本番ではやらない可能性はある。そういう意味では本来のリハとは違うのですが、「いざ尋常に」とか「まだイケるぜ」とか「ただ」などなど、音合わせが続いていきました。「ただ」では、あのコード進行で椎名はアドリブで歌い出し、別の新曲を作ってもいました。

 リハの間、「リクエスト20曲中、きそうな2曲はどれか?」を予想する話で、ステージの3人もスタッフも盛り上がります。罰ゲームを何にするか。「ヤギミルク」なのか「ゴーヤージュース」なのか、まだ本人とスタッフ間で結論が出ていません。椎名は気を遣ってか、「ヤギミルク飲めます?」と友森さんに聞くのですが、「人間が飲んでいいものは飲める」と、らしい反応しか返ってきません。「ゴーヤージュース」に至っては、「全然飲める気がする。いや、むしろ飲みたい」と。「いやいや、それでは罰ゲームにならないから」とみんながツッコむ自然児ぶりを発揮していました。「聞いた俺が悪かったです」的に首をひねる椎名、ウケるムラさん。抜群の“Type A”トリオです。

 そんなこんなの小一時間が終わると椎名は、ハウスのエンジニアさん、照明さんに、「見ての通り曲は決まってないので、次サビだなと思ったら、ライト派手にして盛り上げてもらったら嬉しいです。よろしくお願いします」と、本日の主役らしくきちんと挨拶をしました。この言葉ひとつあるかないかで現場のムードややる気も変わる。これはどこの社会でも通ずることかもしれませんが、さすが百戦錬磨のライブ・アーティストだなと思いました。ちなみに、ここから椎名は「朝ごはん」。この日は「ジェフのゴーヤーバーガー」を堪能していたようです。

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