トラベル集会Vol.8 in沖縄 OFFICIAL REPORT

2024年5月24日(金) 雨

スペシャルライブ in桜坂セントラル

 さて、16時になると、開場の16時半に向けてそれぞれが自分の仕事に集中します。店員さんはドリンク・カウンターにお香を焚き始めました。「桜坂セントラル」が一気にエキゾチックな南国の異空間になっていくようです。外に出てみると、まだけっこうな雨模様でしたが、この日沖縄に到着し、ホテルのチェックインを済ませ、自力で会場に辿り着いたRABBIT-MAN'sのみなさんが、待ちきれないという表情で列を作っていました。

 会場はオンタイム。「Oh Yeah!!」が流れるなか、みなさん整然と、でも、いそいそと入ってきて、まず好きな席を確保します。そして、順々にドリンク・カウンターでお好きな飲み物を手にすると、ちょっとホッとしたのか、あちこちで旧交を温め合う姿も見られました。RABBIT-MAN'sのみなさんは、本当にいつも朗らかで、和やかで、元気。同じ時間を共に楽しもうという姿勢は、椎名譲りでしょうか。同じ人を好きになると、なんか似てくるのかもしれませんね。

 そうそう、早速「マネージャーからの挑戦状」に反応して、マネージャーが着用するTシャツを「撮っていいですか?」と撮影する人もいました。ひとりが撮り始めると、「何やってるんだろう?」と次々人が集まってきて、マネージャー氏大人気です。「Tシャツだけならいいですよ」と四方八方からカメラを向けられている姿、ちょっと面白かったです。

 開演も17時ジャストのオンタイムでした。ムラさんと友森さんが登場して定位置へ向かうと、大きな拍手が起こります。すぐにサングラス姿の椎名が出てくると、「ホーッ!」、「フーッ!」と奇声も上がって、同じ旅をする仲間といった雰囲気がすぐにできあがりました。そして、友森さんの「ワン、トゥ、スリー」で「まだイケるぜ 2024 沖縄 Ver.」。ムラさんが鍵盤で繰り出すラテンビートに乗って、椎名も軽やかにシェイカー振ります。2番には、「ゴーヤが好きだし、ラフテーも好きだし、一番好きなのは海ブドウなんです」なんていう特別仕様の歌詞まで。嬉しいですよね。

 「めんそーれ!」と椎名は元気に挨拶すると、「みんな飲み物持ってる? まず乾杯しようか」と自分のお水を持って、会場のみなさんとメンバーと乾杯しました(友森さんとムラさんは、ちょっと「濁った水」で)。このライブにだけ参加している一般のお客さんにも心を配りつつ、「今日という日が幸せになるように努めていきたいと思います」と心意気も語りながら、リクエスト・ライブの概要も解説。要は、椎名、友森さん、ムラさんは、何がくるか2曲ずつ予想をフォトカードにサイン入りで書いていて、予想が当たった場合は、それをリクエスト者にプレゼントする。もし、予想がハズれた場合は、罰ゲームとしてゴーヤージュースを飲む。さらに、3人が自腹で明日のパーティ用に「何かシーサー的な」景品を出すというもの。この「自腹」については、ムラさんが「聞いてない、聞いてない」と激しく抗議。「借金しなさいと」と友森さんがボケると、「どんだけデカいシーサー買うんですか?」とすかさず椎名がツッコムという、もうそれだけで、今日のリクエスト・ライブの楽しさは決まったようなものでした。

 椎名は「顔見ただけで何の曲言うかわかっちゃう」ということで、まずは挙手したなかから友森さんが差すと、出てきたのは「悲しきマリオネット」でした。「ああ、くると思ったんだよな」とか言いながら全員ハズレの模様。ルーパーを使うことを椎名が決めると、すかさず「テンポ110です」とムラさん。「百獣の王」と言いながら作業を進めるなか、椎名は「ねぇ、ちょっと地味な苦笑いはやめてくれる?」と、お客さんに懇願。「ファンしかいないはずなのにね」と皮肉るムラさん、さすがです。

 ルーパーをスタートさせて始まったとき、最初バスドラは3拍目だったが、お客さんがアフタービートで手拍子する様子を見て、椎名は「そうくるか」とニンマリとしながら、にわかに4つ打ちに変えてノリを作っていきます。いきなりミラーボールも回り始めました。いやもう、本当に一期一会のカッコいいアレンジです。緩急のつけ方が見事。これが“Type A”と“FACE TO FACE”を積み重ねてきた3人の猛者たちによるリクエスト・ライブだよなぁと、あらためて興奮してきました。RABBIT-MAN'sのみなさんも、この1曲で「ああ、来てよかった」と思われたことでしょう。

 次はムラさんが、「挙げてない人から選ぼうかな」と無茶なことを言い出します。急に差された方が戸惑い気味にしていると、椎名は「考えとく? OK」と言ってまた別の方を差します。リクエストは「ガブッ!」。「はぁ?!」と、口には出さずとも「何言ってくれてるの?」と椎名の顔には書いてあります。でも、友森さんはやる気満々。椎名が「ルーパー使いましょうか?」と聞いても、「いや、なしで大丈夫!」と心強い反応。「ちょっと地獄だと思うな」と躊躇する椎名をよそに、友森さんはアコギをかき鳴らし始めました。ムラさん共々難しいキメがバッチリなのはすごい。つられて椎名の歌唱もパワー全開。このペースで20曲もイケるの? と、心配になるくらいでした。「アコギはキツいね」と、終わって手を振る友森さん。「(濁った水)飲むんじゃなかったなと後悔してます」とムラさん。「まだ2曲目ですよ。ああ、目眩する」と、椎名もだいぶ息が上がっている様子です。

 「ライブは自分で組み立てた方がラク」と本音を吐露する椎名。「2曲目に<ガブッ!>は入れないですよね」と、ムラさんもうなずきます。「いや、苦情じゃないですよ」と椎名が慌てると、「うん。お客さんに罪はない」と友森さん。絶妙なトライアングル・トークです。そして、リクエストは進んでいきました。先ほど保留の方が挙げたのは「call my name」。これがまたルーパーなしで大人っぽくて、すごくカッコよかったんです。終わって「ああ、カッコいいよね、俺」という椎名。そして、「もう見慣れてるかもしれないけど、リクエストライブで、当日ここまでアドリブで演奏できる人っていないのよ」と、真顔で友森さんとムラさんを讃えました。

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