トラベル集会Vol.8 in沖縄 OFFICIAL REPORT

5月26日
首里城公園 ~ 沖縄ワールド

2024年5月26日(日) 曇りのち快晴

首里城公園 ~ 沖縄ワールド

 最終日、椎名号はやはり朝9時にホテルを出発しました。まずは首里城公園の守礼の門前で記念撮影。首里城で思い出すのは、2012年の1回目の沖縄旅行。到着するや凄まじい豪雨となり、散策も何もなくなって、屋根のあるビジターセンターでかろうじて記念撮影だけをしました。椎名「雨男伝説」の最強のエピソードのひとつ。椎名はたびたび「いつかリベンジしようね」と言っていましたが、そうこうするうちに2019年には首里城が火災にみまわれてしまいました。まだまだ修繕には時間を要するようで、今回のリベンジは完全なものではありませんでしたが、12年ぶりにまたここに来られたことは、じんわりと嬉しいかぎりでした。みなさんからは「12年前に来たときより、坂がキツく感じる」なんて言葉もちらほら。歳月を感じますね。

 さて、首里城をぐるっと一周するなかには、お土産物屋さんが続いているところがありました。椎名はそこで、首里城ソフトクリームを買いました。中学生風情のその姿は、まさに「買い食い」。ちなみに味は、上から、グワバ、紅芋、マンゴーとのこと。そうそう、椎名がソフトを買っているとき、お土産物屋さんの軒先に吊るされていたTシャツに、一斉にみんなの目が止まりました。胸の部分に書かれていた文字は、「ほっとけ俺の人生だ」、「ハゲてねぇし」の2種類。まさに椎名が言いそうな言葉です。もうこれには全員が、大大大爆笑でした。

 朝の散策を終えたところで、再び車で小一時間走り、11時頃には旅の最後の目的地・沖縄ワールドに着きました。まずは、学校の教室のような部屋に入って、「シーサーの絵付け体験」です。6、7人のグループになって大きなテーブルに着席すると、一人ひとりの前には、小さなシーサーと絵の具や筆、お持ち帰り用の箱、そしてテーブルごとに1台のドライヤーが置かれていました。早速にこやかな絵付けの先生がやってきて、きれいに色を乗せていくためのコツをを解説していきます。

 椎名は先生が言ったことを復唱しながら、さらに面白くみんなに伝えていきました。そして、先生の「レッツ・ファイティング」という言葉で、絵付け体験がスタート。すぐに作業に没頭するみなさんの集中力、素晴らしいです。椎名もまた、すぐに何の躊躇もなくシーサーのボディに色を黙々と塗り始めました。どこかで見たことのある可愛いピンク色。「効率いいですね」と、先生に褒められています。塗ってはドライヤーで乾かし、手際よく作業を進める椎名。どうやら自分の作業を早く終えて、みなさんのテーブルを回りたいようです。「俺だけ急がなきゃいけないんでしょ。何でだよー」と、ブツクサ言いながらも、なんだか楽しそう。

 「誰が一番うまいのかな。こういうのって絵心ない人の絵が可愛かったりするんだよね。なくていい、絵心。永谷とか、ヤベェし」などと、おしゃべりマシーンをしながら、ちゃんと細かいところまできれいに塗っていき、あっという間に、「椎名ラビット」と同じ配色のウインクしてるシーサーが出来上がりました。後ろには★マークまで。さすが椎名。絵心があるだけじゃなく、お茶目です。

 残り10分というところで、椎名はみなさんのテーブルの見回りを始めました。「これ美味しそう」とか、「この真っ黒、今日一で怖ぇ。でも、カッコいいじゃん」とか、「ピカチュウみたいだね」とか、細かく一人ひとりにドンピシャの感想を言って回る椎名。ときには「選挙に勝ったの?」などと言いながら、シーサーに目入れをしてあげたりしながら、時間内の完成に向けてみなさんを励まし続けました。

 そしてそして、全員が無事フィニッシュしたところで始まったのが、待ちに待った「シーサーを持っての2ショット写真撮影」です。各自自分のケータイやカメラを起動して、「お願いしまーす」とちょっと緊張気味に衝立の奥の椎名とのプライベート空間にやってくるみなさん。その一人ひとりにまた椎名は、「酒、抜けた?」、「おっ、メガネ外したね」などと話しかけて、できるだけリラックスさせようとします。男性陣の多くはシーサーポーズ、女性陣の多くはVサイン。もちろん、みなさん椎名に思いきり甘えて密着しています。優しく肩を抱いてもらうと、思わず乙女の表情に。

 大胆に「お姫様抱っこ」や「後ろからハグ」をおねだりする人もいました。椎名は「はいよ。もちろんいいよ」と応えていきます。ひとりにつきスタッフがシャッターを押すのは2回と決まってはいましたが、「目をつぶっちゃってたらもう1枚撮るから確認して。大丈夫?」と、目つぶりフォローも忘れません。気配りのどこをどう切っても心がこもってる。これなんですよね。みんな大好きになっちゃうのは。

 最後の目的「エイサーショー見学」までは、40分ほどフリータイムがありました。レストランで食事をする人、お茶を飲む人、幸運を呼ぶという大きな白ヘビに巻かれて記念撮影をする人(ちなみに椎名は沖縄ワールドに到着直後、ヘビに巻かれていました)といろいろ。椎名はちゃっかり男性陣の奢りで、焼肉プレートを食べたそうです。この間にどうしても帰らなければいけない方がおひとりいましたが、もちろん、椎名はしっかりと直接お礼を述べて、「気をつけてね」とお見送りしていました。

 さて、エイサーショーは12時半から。「はいさーい!」と現れた出演者につられて、「はいさーい!」と椎名もハイテンションです。出てきたのは大きなシーサーでした。「あいつに噛まれるといいんだよね。前回来たときは噛まれたのよ」と、席近のRABBIT-MAN'sたちに問わず語りで語る椎名(残念ながらコロナ禍があったせいか、今回はシーサーが客席に来ることはなかったのですが)。ドラとシーサーの咆哮が鳴り響いて、アクロバティックなシーサーのダンスが始まると、近くの子供が思いっきり泣き出しました。その姿に椎名は「可愛いな〜」と言いながら、めちゃくちゃウケまくっています。シーサーのコミカルな動きをいちいち解説しながら、手拍子をねだられるところではしっかり手拍子。なんだかんだ言いつつ、エイサーショーをすごく楽しんでいた椎名でした。終わる頃にはまた空はドピーカン。「信じられないくらい晴れたわー!」と、眩しそうに沖縄の空を見上げていました。

 そろそろお別れの時間です。椎名はまず1号車に乗り込んで、「最後ってヤダね。また来てよ」などと、また一人ひとりに言葉をかけながら、美ら海水族館で撮った集合写真を渡していきました。そして、椎名はこう続けました。

 「コロナが明けてようやく一緒にできた旅。スタッフもすごく頑張ってくれました。終わっちゃうのは寂しいけど、何よりこの旅でみなさんと仲間になれた気がします。これに懲りずにまた来てください。仕事で疲れていたりとか、体調がすぐれないとか、いろんなことがあると思うから、来られるときはね。得られるものは多いと思うので、また企画したいし、楽しみにしていてほしいと思います。3日間雨降った? ってくらい、初日以外は天気の不安もありませんでした。これもみなさんのパワーのおかげだと思います。でも、雨男は継続していきます。またお会いしましょう!」

 大きな拍手が湧きました。その音に送られて2号車に乗り込むと、椎名は再び席を回り、1号車のときとまったく同じトーンで一人ひとりに話しかけ、集合写真を渡しました。そんなふうに椎名がここで何をするかの段取りは、あらかじめスタッフが台本的に書いていたかもしれません。でも、みなさんとのその一瞬一瞬を大切にする気持ちは、けっして台本に書けるものではありません。だってそれは、RABBIT-MAN'sのみなさんをリアルに目の前にしたときに、椎名本人から湧き上がる感情以外の何物でもないからです。そして椎名は、それを惜しみなく表現することが何よりも好きな人。本当に生まれながらのエンターテイナーですよね。

 「楽しかったことが終わると、しばらくは寂しいよね。振り返れば奇跡の3日間だったと思います。前乗りして迎えた初日が雨だったので、やっぱり僕が雨を連れてきちゃったんじゃないかなと思ったけど、昨日、今日とポッと晴れた。みんなのパワーで雨を返上できたと思ってます。楽しもうという気持ちが天気をよくしてくれたんだなと。僕にとっては、仕事という気持ちを抜きにして楽しめる旅でもありました。美ら海水族館のジンベイザメにも感動したし、さっきエイサー見てるときは、俺、なんでエイサー見てるんだろうって不思議な気持ちにもなりました。今後、もっと個人的に喋れるイベントなんかも考えていこうと思ってます。これに懲りずにまた来てください。最高の3日間、ありがとうございました。そして、お疲れさまでした」

 2号車から降りてきた椎名は、沖縄ワールドの入り口の際に立って、「気をつけて」と2台のバスを見送りました。「窓開けんかい!」とツッコミながら手を振る椎名に、みなさん最後まで爽快な笑顔を咲かせているのが印象的でした。

 それぞれの場所に帰れば、きっとさまざまな「現実」も待っていることでしょう。でも、この遅れてきた4回目の沖縄旅行が、RABBIT-MAN'sの絆を今まで以上に強くしたことは間違いありません。椎名の「雨男伝説」さえ吹き飛ばすそのRABBIT-MAN'sパワーを味方につければ、「現実」さえ楽しむ余裕だって生まれそう。ひょっとしたら、もうそんな日常の報告を椎名にしたくて、ウズウズしている人も多いことでしょう。椎名もきっと、みなさんからの積もる話を心待ちにしているはず。だからまた、次の旅行会でお会いしましょう。その日まで、このレポートを思い出を甦らせるツールとして使っていただければ幸いです。みなさん、どうぞお元気で!

text by miho fujii

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